レーダでは見えない
UFO @ET をレーダ(Radar)で観測するとほとんど見えないはずで、そ
の理由は次のとおり。
レーダ(Radar)からの電波の波長は通常数mmで、ミリ波を使用してい
ます。長さがミリ単位より十分に滑らかであれば、レーダのミリ波は光が
鏡で反射するようなふるまいをします。
私の記憶ではUFO @ET の表面は極めて滑らかであり、その時はレーダ
で次のように見えると考えております。
UFO @ET をレーダで見た時の「目標の有効反射断面積(σ)」 を [横方向]
と [縦方向] に分けて考えます。UFO @ET の表面は滑らかな曲面ですの
で、レーダからは楕円のような形状で見えることでしょう。関係式は次の
ようになります。
「目標の有効反射断面積(σ)」 < 「横方向の大きさ」×「縦方向の大きさ」
この図は手前がレーダの方向です。
初めに、UFO @ET の「横方向の大きさ」について考えます。次の図 ( Fig.1 )
はUFO @ET を上から見た図で「横方向」について考える図です。
UFO @ET で点線の外側で反射する電波はC1のようにレーダ(Radar)
に戻りません。UFO @ET の表面で点線の内側で反射する電波はC2のよ
うにレーダ(Radar)に戻る可能性があります。C2のようにレーダに戻る電
波が物体として認識されます。
概算すると点線の内側がレーダに認識され、外側は認識されません。
図2 ( Fig.2 ) の
A : レーダで認識されるUFO @ETの大きさ。
B : レーダのアンテナの開口径
R : UFO @ET の半径
L : UFO @ET からレーダまでの距離
と定義すると、各量の関係は次のとおり。
A : B = R : L
レーダで認識される大きさAは次のとおり。
A = B * (R / L )
各量を次のように仮定する。
R = 5 m (UFO @ET の半径)
B = 2 m (レーダの開口径)
L = 10 Km (UFO @ET までの距離) とすと、
レーダで見えるUFO @ET の大きさは A = 1 mm となる。
UFO @ET までの距離 L を変数とすると、レーダで認識される大きさA
は次のとおり。
A = ( B * R ) / L = (2,000 * 5,000) / L [mm] (式1)
ここでは、「横方向の大きさ」を計算しました。「縦方向の大きさ」につ
いて考えると、UFO @ET は縦に潰れた形状をしていますのでUFO @ET
の縦方向の半径Rは十分に小さく1m以内と推定されます。このため、
レーダで見える「縦方向の大きさ」は十分に小さいと推定されます。
「横方向の大きさ」 >> 「縦方向の大きさ」
このため、「レーダで見えるUFO @ET の大きさ」は 「横方向の大きさ」
が最大の大きさとなります。
この「レーダで見えるUFO @ET の大きさ」を「横方向の大きさ」で表現す
ると、次のような大きさで見えるはずです。(式1)より。 (02版で追記。)
表から分かるとおり、10m幅のUFO @ET は、レーダで認識するとmm
の単位の大きさとなる。小鳥よりもはるかに小さい物体と同じサイズで
あり、「目標の有効反射断面積(σ)」が小さすぎるため、UFO @ET の機影
を捕らえることはできないと推定されます。
「目標の有効反射断面積(σ)」は次の資料で「レーダー方程式」の部分を
参考にしてください。
http://physics.thick.jp/Radar_Technique/Section1/1-2.html
UFO @ET は偵察機タイプでレーダに補足されないように、ほぼ完璧な
ステルス機になっていると、私は勝手に解釈しています。
当然のことながら、通常の飛行機の場合は凹凸が多く、いたる部分
から電波が反射されるためレーダで認識できます。
2018/11/07 (04版) レーダー方程式のURLを変更。
2007/04/29 (03版) 更新。下記に追加。
2004/03/06 (02版) 更新。上記に追加。
2003/11/02 (01版)
かってにいってれば。ねむいニャン。
−−−−−−下記は2007年04月29日に追加 (03版)−−−−−−−−
このステルス性能について人類の発想が変わってきましたのでその変化
について追記します。
初期のステルス機は電波をできるだけ正面方向に反射しないように角度
がついていており、また、大きな特徴は機体全体がレーダー波を吸収する
性質のある黒い特殊塗料で塗られていました。特殊塗装はビデオテープの
表面にコーティングされた磁性体と似たものです。
【写真1】 F-117A(ナイトホーク)が実戦に登場したのが1989年
2007年現在では、機体が黒くなっていません。金属のままですが、それで
もステルス性能があるようです。金属の加工技術を駆使して表面の凹凸を
少なくしており、また形状も工夫しています。
無人戦闘機「X-45C」は可視光では見え易いのですが、レイダー断面積
(RCS: radar cross-section)を小さくすることで、レイダーでは捕捉されに
くくしています。
【写真2】ボーイングが研究開発中の無人戦闘機「X-45C」
飛行機には通常ある尾翼まで外しており、この形状は UFO @ET にどこ
となく近づいてきています。たぶん彼らは独自設計ではなく UFO @ET の
形状の意味を知った上で開発しているのであろうと感じます。
ステルス機でも【写真1】と【写真2】では発想の変化がみうけられます。
人類はまだ成熟段階ではなく成長段階ですが、このような社会では過度
な競争原理が表に出てしまいます。悲しいこではありますが、技術が平等
に活用されるのではなく、技術を持つものと、待たないものの間に差がで
きてしまう過渡期の状況にあります。